4. マルチコア、大容量メモリなど最新ハードウェアに対応した計算の速さ |
タスクマネージャーを見たことありますか?
最近のパソコンで、CPU使用率が 100% になることありますか?
メモリを使い切ることがありますか?
コンピュータが速くなって、メモリがたくさんになりました。
だから、全部使わなくなったんですね。
えっ、本当?
本当に CPU の能力が余るほど早いのですか?
メモリをもっと使って速く計算したくないですか?
HSMWorks ならば「遊んでいる資源」を活かすことができます。
CPU使用率が 100% を示しているタクスマネージャーです。
マルチコア と メモリ
最近のパソコンの進化の中心は、マルチコアとメモリです。
マルチコアというのは、大雑把に言えば、1個の CPU の箱の中にある
複数のコアと呼ばれる計算部分が、手分けして速く計算する方法です。
メモリは、高速で安価なものが入手できるようになりました。
ところが、多くの現存するソフトウェアは、それらを活かしきれていません。
広い作業場と多くの作業員が確保できるようになったのに、
従来と同じ方法でしか作業ができていないようなものです。
HSMWorks は他の CAM より遅い場合があるって本当?
HSMWorks のホームページには、メモリ(RAM)が少ない場合、HSMWorks が他の CAM よりパス計算が遅い場合があると書いてあります。
大量のメモリ向けに設計されているから、メモリが不足すると遅くなるのです。
この文章を書いている時点で、メモリが不足するようなパソコンは少なくなりつつあります。一方、少ないメモリで動くように設計された CAM はまだたくさん使われています。残念なことです。
だから、普通のスペック以上のパソコンならば、他の CAMよりずっと速いのです。
メモリと速さはトレードオフ
一般的に、メモリをたくさん使えば速くすることができます。
そのためには、従来とは違ったアルゴリズムが必要です。
HSMWorks でどんなアルゴリズムが使われているか、この解説を書いている私は残念ながら知りませんが、
他の CAM よりずっと速いので、すごい技術が使われているだろうと想像します。
マルチコア
少し前ならば、クロック周波数が速さの目安でした。
シングルコア(一人で仕事をこなす)場合ならば、クロック周波数(どれだけ手を速く動かして作業が出来るか)で処理能力が決まりました。
ところが、マルチコア(複数の作業員で仕事する)になると、どのように作業を割り当てるかが重要です。
この点で HSMWorks はたいへんすぐれています。
まったく別々の仕事ならば、手分けしやすいですね。
でも、1個の仕事でもうまく手分けすると速くなるでしょう。
先ほどの CPU使用率(作業員全員が仕事している割合)が 100% になったタスクマネージャーの画像を示しました。
あれは1個の走査線仕上げパスの計算のときです。(コアは4個)
速いと何が良いのか?
計算が速くなると何が良いのでしょうか?
大きなワークや、小さいピッチなど、パスファイルが大きくなる場合、計算の速さは重要です。
しかし、小さなワークのパス計算でも有用です。
1個の加工のためにいろいろな種類の複数のパスを出力して
それらを比較することが速くできます。
ピッチを変え、加工方法を変え、仕上がりがきれいで負荷が少なく、エアーカットの少ない最適のパスを選ぶ余裕ができるのです。
もちろん計算の速さは、シミュレーションでも同じです。
計算が速いと、良いパスを選ぶことができ、その結果として、加工時間を短くすることができるのです。
技術の進歩
「ムーアの法則」と呼ばれる有名な法則があります。
「18ヶ月ごとに倍になる」
コンピュータハードウェアの技術の進歩はとても速いのです。
HSMWorks は、新しい技術に対応した、新しい CAD/CAM です。
そして、これからも進歩していくソフトウェアです。